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新卒2年目に自ら手を挙げてマネージャーに就任。給与は?周りの反応は?やりにくさはない?リアルを深掘りしてみました【編集長が聞く!】

富士通グループの採用責任者でもあり、『#REAL』の編集長を務めている小島です。手前味噌ですが、今回より、連載企画「編集長が聞く!新しい働き方を深掘る!」がスタート!新しい働き方を実践している人に根掘り葉掘りインタビューして、就職活動のヒントにしていただく連載です。

第1回目に話を伺ったのは、適所適材の実現・人材の流動化/多様性の向上の促進する「ポスティング制度」を活用し、入社2年目でデザイン部門のマネージャーとして活躍している横田さん。自らでキャリアを選んだ動機や、最年少でマネージャーになった今、どういう気持ちで仕事をしているのか、詳しく聞きました。

取材対象者:横田奈々さん(写真左)
入社年月日:2021年4月
所属部署:富士通株式会社 デザインセンター

富士通のデザインのファンを増やす。予算や戦略を策定する

Q1:仕事内容を教えてください。

A1:
「デザインアドボケート」として働いています。社会課題に対して、デザインによるアプローチで解決の道筋を描く。そういったデザインセンターの活動を社内外に発信することが私の役割です。

昨年は社外イベントの登壇やメディア取材の対応も行っていました。デザインセンターに興味を持ってもらった方たちへ、実際のプロジェクトについてプレゼンテーションしました。取材対応や社外イベントへの登壇、SNSでの情報発信などの効果として、デザインセンターの冬のインターンシップの応募人数が倍増し、エントリーシートに『デザインアドボケートの話を聞いて興味を持った』と書かれることも多くなりました。

これからは、社外イベントへの登壇と合わせて、YouTubeやオウンドメディアの企画、取材、編集を行って投稿し、様々な情報を発信していきます。

また、『アドボカシー』は『提唱者』という意味です。私は組織のデザイン活動を提唱していくだけでなく、デザインそのもの、組織そのもののファンを増やすことを意識しています。

Q2:マネージャーとして、どのような仕事をしていますか?

A2:
マネージャーとしては、活動の戦略を立てたり、活動の成果を周りの人に伝える仕事がメインです。また、予算策定にも関わっていて、『こういう効果が見込めそうだから、このくらいのお金が欲しいです』と、予算の確保も行っています。

戦略の考え方ですが、デザインアドボケートは私一人なので、デザインアドボケートの活動の戦略は基本的には自分自身で立てています。

また、これまでと変わったこととして、マネージャーとしての視点も持てるようになりました。マネージャーになる前はUIデザイナーとして現場で開発に携わる中で、いかにユーザにいいものを作るか、デザインするかを一番に考えていましたが、どのように組織の利益に繋げられるか、貢献できるかと考えるようになりました。私の日々の活動をどうすれば富士通や社会に良い影響を与えられるのか、意識しながら仕事をしています。

Q3:横田さんのパーパスを教えてください。

A3:
「デザインで人と経済を沸かす」というものです。入社時から変わっていないです。ほんとに私の軸です。

そう思ったきっかけが、学生時代に参加した、海外のデザインワークショップです。海外はデザインが日常生活に溶け込んでいて、あらゆるシーンでデザインが生活を豊かにしていることを感じました。帰国後、デザインの力でもっと日本をよくすることに貢献ができるのではないか、そう感じたのです。

それが富士通への入社理由の1つでもあります。

また、私は最近ずっと「design」って日本語ではなんて言うのだろうと考えています。英語の「design」は設計するという意味ですが、日本語の「デザイン」は色々な意味があると思います。

最近SNSの投稿ですごくしっくりきた考え方がありました。

「デザインは課題解決のためのプロセスと、表現としてのテクニックの両方を意味している」。

私もデザインの2つの側面の両方とも大切にしたいと考えています。

新卒2年目でポスティング制度を活用。自らの意志で情報発信を行うマネージャー職に

Q4:ポスティングを応募したきっかけは?

A4:
デザインセンター長から「デザインセンターのポスティング情報を全体に公開しました!」とアナウンスがありました。「情報発信を活発化する必要性」を私は入社以来ずっと感じていたのですが、ジョブディスクリプションを詳しく見ると、「デザインアドボケート」ではその課題に向き合えそうであることが分かりました。

富士通は「お役所的な大企業」として見られることもあります。しかし、それは違っていて、どの人も熱量をもって仕事をしています。その熱量を世の中に発信するような活動をしたいと思い、応募しました。

知人からは、富士通に入社してからは「わーすごいじゃん!デザインするんだ」と言われますが、「そこじゃないんだけどな、、、」と何となく感じていました。そのイメージを変えたいのです。私たちの日常生活の基盤となるインフラやサービスも作っているんだよ、と伝えていきたいです。

Q5:ポスティング制度についてはどう思いますか?

A5:
ポジティブにとらえています。よく「ポスティングにハードルは感じなかったの?」と聞かれるのですが、私の同期にはポスティングの実践者がすでにいました。同期がポスティングの様子を教えてくれていたため、そこまでハードルが高いものとは感じなかったです。

また、デザインアドボケートのポスティングの任期は今年の8月末までです。募集時から1年の期限付きのジョブで、既存のプロジェクトに紐づいているため、そのプロジェクトの進捗次第で終了か継続か、その時に決めましょう、となっています。

「もしマネージャーを継続する話をいただいたり、再度マネージャーポストの募集がかかった場合は手を挙げますか?」とよく聞かれますが、正直まだわからないです。

ここまでは、社外イベントなどに出つつ、アドボケートとして発信するための下地を準備していました。3月中に開始予定の、Youtubeのチャンネル立ち上げなどもありますし。。。一般的な広報の役割と違って、デザインアドボケートは提唱者、つまり私自身の思い考えを載せて発信しないといけないので、自分でも業務を行っている必要があると考えています。

給料は?周りの反応は?やりにくさは?

Q6:新卒入社2年目で、マネージャーに就任しました。周りの反応はどうでしたか?

A6:
「幹部社員ってどんな感じなの?」「大変なの?」とは聞かれますが、基本的にはポジティブに反応してくれています。
特に同世代からは「2年目で幹部社員になれるんだ!」と言われて、ちょっと勇気を与えているかも、と感じることもあります。時々「そんなこと言う?」という心無い言葉を言ってくる人もごく一部いますが。。

Q7:部下はいないということですが、マネージャーとしてほかの幹部社員と同じ立場で話すことが多いと思います。壁だったりやりにくさを感じることはありませんか?

A7:
やりにくさはあまり感じていないですし、デザインセンターの幹部社員は受け入れてくださっています。どちらかというと、自分で自身の未熟さにもどかしく感じることが多いですね。

Q8:幹部社員ということで、給料は同期と比べて高いですか。

A8:
はい。ただ、ありがたいなと思いつつ、情報発信におけるリスクを背負っていますし、休日に社外イベントに登壇することも多いです。また、今回は1年の任期ですので、就任する際に「1年後、給与がもとに戻る可能性もありますよ」と説明を受けています。それに納得した上で、今のポジションに就きました。もちろん給与が高いことは嬉しいですが、それ以上に自分の課題に感じていることに取り組めていることが、すごくありがたく感じています。

DJの経験が、イベント登壇でのピンチを救ってくれた!



Q9:せっかくなのでオフの話も。休日は何をしていますか?

A9:
私は仕事とプライベートをオンとオフで分けていません。プライベートで学んだことを仕事にも反映しています。

たとえば、ゲームが好きなのですが、プレイする中でも吸収できることが多いです。もちろん、画面のデザインは参考にしますし、人の感情を動かす仕組みも勉強になります。

「ゲーム好き」が仕事にも影響したことがありまして、昨年の富士通創立記念日eスポーツ大会のロゴやVIデザインを担当しました。社内で「ゲームが好き」と発信していたところ、プロジェクトにアサインいただいたのです。

私は、会社とプライベートを区別しない方が学びも多いですし、面白い仕事にもつながると思っているので、情報発信の際は、会社の情報とプライベートの情報を同じアカウントで投稿しています。

Q10:別記事で見かけたのですが、DJをやっているんですよね?流す音楽や、好きなアーティストもぜひ教えてください。

A10:
はい、大学生の時からDJをやっています。

所属していたデザイン学科にDJのサークルがあり、毎年2回のイベントがあり企画運営をしていました。

DJをやっていてよかった、と思うこともありました。昨年、デザインに関するイベントで、700名のお客様の前で登壇した時のことです。プレゼンを始めた直後に、投影されている資料が最新ではないことに気が付いたのです。急きょ、スタッフの方に差し替えてもらったのですが、5分間くらいですかね、アドリブの自己紹介とトークで繋ぎました。DJ時代に培ったトーク力で、会場の雰囲気を見ながら、何とか話を繋げることができました(笑)。

今でもDJは続けていますが、音楽はなんでも流します。EDM、ハウス、JPOP、アニソンも流しますが、今はK-POPにはまっています。好きなアーティストだと「Stray Kids」です。

Q11:ご自身の将来については、どのように感じていますか?

A11:
今回のマネージャー職の経験によって、「働く女性としてのキャリア観」が醸成されました。私も含めた「Z世代」は、仕事だけを軸にして自らのキャリアを考える人は少ないです。「ライフ」と「ワーク」の双方を自分らしく充実させることを目的に、キャリアを思い描く人が多いように感じています。

私自身は、幸運にも、若いうちに責任のある仕事にチャレンジできました。その経験をベースにしながら、どのように家庭を持って、「ライフ」と「ワーク」を充実させていくのか。今後の人生を、より明確にイメージできるようになりました。また、先ほどもお伝えしましたが、「ライフ」と「ワーク」をきっちりと分けるのではなく、双方が混じった状態で毎日を送っています。このような働き方を伝えていくことで、周りの人にも新しい選択肢を提示できれば、とも考えています。

Q12(最後の質問):学生や就活生に対して、ひとりの先輩として伝えたいことはありますか?

A12:
ガツガツ行くと、道が拓けると思います。私自身は、就職活動で多くの企業の社員に話を聞いたり、自分のポートフォリオを送ってアドバイスをもらったりしました。

おそらく、どんな方でも自分のやりたいことは大小あると思うので、そこを思い切って相手に見せていいのではないかと思います。

最近はSNSなどで会社の情報、会社が考えていることが見えやすい状況にありますので、「あ、ここだったら自分に合ってそうだな」と見つけやすいですし、イメージしやすいと思います。一方で、自分が考えている選択肢を一覧にしてみて、「じゃあ自分これやりたいかも」と見つけられるといいと思います。

学生だから失敗してもいいし、学生だから話を聞いてもらえることもあります。学生という肩書を存分に活かしてほしいです!頑張ってください!

編集長より一言!

今回は、入社2年目でマネージャー職に抜擢された横田さんにお話を伺いました。

80数年の歴史があり、ある意味伝統的な日本企業ともいえる富士通。
これまでにもチャレンジングな取り組みが数多くあったことは間違いないのですが、入社2年目の幹部社員誕生は初めてのことではないかと。

横田さんがかかわっているのは、デザインの力による社会課題の解決。富士通のパーパス実現に直結する新たな取り組みでもあり、世の中でも注目されているアプローチのひとつです。

対面でご本人にお話を伺えたのですが、過度にその重さを感じることなく、等身大の横田さんが軽やかに仕事に向き合っていらっしゃること伝わってきて、とても印象的でした。

Job型人事制度、ポスティング制度などの人事施策は、まさに、富士通からイノベーションを生み出すのための重要な取り組みです。

組織と個人のパーパスの重なり合い、そこから生まれる原動力に富士通の大いなる可能性が垣間見えた気がしました。


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