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自分を知る鍵は他人にあり!!「他己分析」してみませんか?

富士通「新入社員人事」の就職体験記 〜2021年4月に新卒で入社して、人事職に配属になった社員にnoteを書いてもらいました。就職活動を振り返って、学生の皆さんにヒントや勇気を与えるための記事をアップしていきます。今回は、「他己分析」を徹底的に行い、自分の「らしさ」や「強み」を見出した樫本さんに、その手法をまとめてもらいました。

0.自己紹介

皆さん、こんにちは!初めまして、富士通株式会社の樫本です!

冒頭の写真は、タイのアユタヤでのゾウとのツーショットです。ゾウの目が据わっていて、めちゃくちゃ怖かったです(笑)。

さて、私は、今年の4月に入社したばかりの新人で、現在は人事として研修を受けている真最中です。大学では、学業はほどほどに(笑)、日本や世界の各地を個人やサークルで巡り、趣味の旅行を思いっきり楽しんでいました。そして、大学3年の10月頃から漠然と、大学院へ行くことに疑問を感じ、なんとなく就職活動を始めた、そんな学生生活でした。

そんな私が就職活動を通してぶつかった最も大きな壁は、『自分の個性や強みがわからない』ということでした。周りの友人と比べて語れるようなエピソードや能力がなかなか見つからず、自分らしさってなに???という感じでした。そんな苦しい状況を解決してくれたのが、タイトルにもある“他己分析”でした。

この記事では、実際に私がやってみた他己分析の方法やコツ、メリットについて、皆さんに伝えられたらと思います。他己分析は、自分に自信が持てない方や自分のことがよくわからない方にとってはとても役に立ちます。現在就活が順調に進んでいる方にも多くのメリットがあるので、是非最後まで読んでください!

1.自己分析だけでは自己理解は不可能!?

就職活動をはじめるぞ!と思ったとき、多くの方は、就活サイトを見たり、自己分析の本を読んだり、先輩の話を聞いたりするところから始められたのではないのでしょうか?私も同じように情報収集を始め、まずは自己分析だ!と思い、色々な自己分析ワークに取り組みました。しかし、導き出した強みや個性に、自信が持てなかったり、違和感を覚えたりして納得ができませんでした。当初は、なかなか就職活動の土台が固まらずに気持ちばかり焦って思い悩む日々を過ごしたことを覚えています。

いまこの記事を読んでくださっている方の中にも、同じような状況になって悩んだり困ったりしている方がいらっしゃるのではないかなと思います。もしかしたら、「自分にはなにもないのかな…どうしよう…」と落ち込んでいる方もいるかもしれません。

でも、落ち込む必要はありません!大丈夫です!なぜなら、“そもそも自己分析だけで自分を理解することはとても難しい”からです。たとえば学校のテストや部活動の大会では、目に見える成績や数値で自分の立ち位置をはかることができます。しかし、『自分の性格』には、そのような明確な指標が無いため、単純な優劣をつけられません。では、いったいどうすれば自己理解を深められるのか?そこで試してほしいのが今回のテーマである“他己分析”です。

2.他己分析とは?〜自分のことを客観的に見てくれる人がいる。

他己分析は、文字通り “他” の人に “己” を “分析” してもらう ことです。もっと砕いて言うと、『自分を知る人に、自分のことについて聞く』ということです。この他己分析のメリットは、ずばり“自分自身を客観的に見られること”です。

実はこれこそが、就職活動においてはとても重要なポイントです。なぜなら就職活動は、企業の面接官という他者の目線で自分を見られる場でもあるからです。どれだけ自分で自分自身のことを理解したつもりでも、それが他者から見えている自分とかけ離れてしまっていると、『結局この人はどういう人なのだろう?よくわからないなあ』という印象を与えてしまいます。

そういったことを避けるためにも、他己分析はおすすめです!自己分析の結果に納得がいっている方もそうでない方も、次からお話しする手順を参考に、まずはやってみてはいかがでしょうか?

3.実際に他己分析をやってみよう!

それでは、他己分析のやり方についてお話ししていきたいと思います。

方法はとてもシンプルです。自己分析のように複雑なツールは必要ありません。

実際に私が取り組んだのは、『周囲の人達に性格に関する質問を送り、回答をお願いする』ことです。たったこれだけ。ですが、効果はてきめんです。LINEやメールなどで質問を送って、相手が思ったことをそのまま書いてもらいましょう。なんだこれだけか、と思われるかもしれませんが、ここで絶対におさえてほしい大事なポイントが2つあります。

ポイント①幼少期から現在までの自分について聞く

ポイント②友人だけでなく家族、習い事の先生など色々な関係の人にお願いする

なぜこれが大事なのかというと、『時間』と『関係性』という二つの要素の幅を広げるということで、より明確な自己理解に繋げられるからです。

まずは『時間』について。

昔の自分と現在の自分はずっとつながっています。そのため、幼少期から現在までの自分について、昔から知っている人に聞くことで、成長する中で変わってきた自分を客観的に知ることができます。また、自分自身の変化してきた部分が明らかになることで、「ずっと変わらない自分らしさ」もはっきりと認識することができます。

そして『関係性』について。

家族、友人、先生…、自分が日々かかわる人たちの前で見せる顔は、それぞれかなり異なります。友人からは「いつも元気だね!」と思われていても、実は優しく繊細で、ときに落ち込みやすい、そんな姿を家族は見ているかもしれません。関係性によって大きく変わる自分の印象を知ることで、多面的に自分のことを理解できるようになります。この機会にぜひ聞いてみましょう!

「友人にはまだ頼みやすいけど、家族や先生に頼むのはちょっと恥ずかしい…遠慮してしまうなあ」と思う方もいますよね。でも、自分のことをとてもよく知っている、人生の先輩である大人のアドバイスは、同じ目線に立つ友人とは異なるものだと思います。社会人になった後のアドバイスなども教えてもらえるチャンスなので、いい機会と思って挑戦してみましょう!

樫本大悟_写真2

小学校からの友人に送った実際のLINEです。
たくさんの質問にすべて答えてくれました、友情に感謝です。

4.他己分析で得られた意外なもの

さらに、私自身が就職活動に向けて、他己分析をやっていく中で、自己理解以外にも得られたものがあります。それは、自分自身に対する自信です。

これは、能力が優れているといった自信ではありません。『存在を認めてもらえている』という自信です。他己分析をして私が一番感じたことは、周囲の人達は想像しているよりもずっと自分のことを見てくれている、ということです。自分が気づかないところで誰かが見守ってくれていたり、支えてくれていたりしているということを改めて感じられました。これは、他己分析を通じて思いがけず得られたものでした。

5.就職活動は、自分の過去と未来に向き合える大切な期間

いかがでしたでしょうか。他己分析の良さは、深い自己理解を得られるだけでなく、自分と関わってきた人々との関係性にも改めて目を向けられる点だと思います。

就職活動というと、どうしてもゴールである内定に辿り着く最短経路を探してしまいがちになってしまうと思います。もちろんそれは決して悪いことではありません。しかし、今、改めて就職活動を振り返ると、同じように頑張る仲間や親身に支えてくれる家族がいる環境で、今までとこれからの自分についてゆっくり向き合える、とても貴重な期間でもあったと思います。みなさんも是非そのことを意識しながら、内定以外の大切なものも多く得られる期間にしていってください。

最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が少しでも皆さんの力になれていれば幸いです。皆さんが悔いなく就職活動を終えられることを心より願っています。頑張ってください!


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