アメリカ留学からコロナ禍で急きょ帰国。二度目の就職活動を一気に乗り切れた、3つのポイント。
【内定者の就職体験記 特集】富士通グループ合同採用の2021年卒内定者(入社者)が、就職活動の体験談やノウハウを語る連載です。第5回は、アメリカ留学からコロナ禍で帰国し、就職活動を一気に進めた河野さんに書いてもらいました。日本とアメリカの環境変化にどのように対応したのか。コロナ禍の就活をどのように乗り切ったのか。もちろん、留学経験が無い人へのヒントも満載です。
こんにちは、97年生まれ、大学四年生(2021年3月末時点で)の河野と申します。
この記事では私の大学四年間の活動と、就活の中で感じた不安とそこで学んだことについて書きたいと思います。
二度のアメリカ留学とコロナ禍での就活
入学し、大学に通う(1年〜2年前期)
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半年間アメリカに留学する(2年後期)
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再び日本の大学に戻り、同学年と一緒に短期間就活をする(3年)
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二度目の留学を決意し、休学してアメリカに留学(4年)
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新型コロナウイルスの影響で、4月下旬に日本に帰国。
オンライン授業と就活の日々を送り、9月に内定(二度目の4年)
私の大学生としての活動(5年間)を簡単に表すと以上のようなスケジュールでした。二度に渡って留学したのは、「語学のスキルをつける」よりも「現地の大学に通って異文化の理解力を身に着けたい」という気持ちが強かったから。「とりあえず行ってみよう!現地に触れてみよう!」という感じでしたね。留学以外も含めて、私の大学生活は自らの関心の赴くままに何かに挑戦し続けた5年間でした。
1年遅れの就活に対する3つの不安
就活をするにあたって私が不安に思っていたことは...
①二度目の留学をしたことで、周りに遅れをとった
②コロナ禍での変則的な就活環境に対応しなくてはならなかった
③新たなことに挑戦してみたものの、専門知識が乏しい
の3点です。
二度目の留学の終盤に、アメリカ国内の新型コロナウイルスの感染状況がかなり悪化し、急いで日本に帰ってきました。急いだとはいえその頃はすでに4月の後半です。周りの学生たち(私の1学年下)はとっくに本格的な就活を始めており、私は大きな遅れをとっていました。
また、新型コロナウイルスの影響により、対面での説明会や面接を自粛する企業が多数を占めていました。これまでにない就活の環境です。留学前は「短期間ながら同学年と就活をした経験があるし、勝手は理解しているので、帰国後は迷うことなく就活に移行できるだろう」と思っていましたが、このアドバンテージが活かせない状況に。
加えて、二度の留学の影響もあり、自分の中でまた新たな挑戦をしたいという気持ちが高まり、就活では身近ではなかった業界に飛び込もうと決意しました。しかし、就活市場は需要と供給の関係で成り立っているので、私のような専門知識を持っていない学生を採用してくれるのかという不安をずっと感じていました。
不利な就活を乗り切れた3つのポイント
このように不安な点が多々ありました。しかし、色々と試行錯誤している中で、それらを払拭できるキーポイントがいくつか見つかりました。
①アメリカの就活環境から、日本の状況を見直した
就活において新しいことに挑戦をするとなると、リスキーな印象を受けると思います。学生時代に学んだことを直接活かせる職に就けば、入社後も安定した活動が想定できますが、未経験のことにチャレンジするとそうはいかない。私自身も「挑戦したい」という気持ちとは裏腹に不安を抱きました。しかし、そんな私の背中を押したのは、留学中に接した現地の就活生たちでした。
アメリカの学生たちは大学で学んだことを活かせる仕事に就くケースが非常に多いです。企業が専門的な知識を持った学生を好み、学生たちも専門課程を通らなければ、志望する業界には行けないと決めています。そのように意外にも自由度の低いアメリカの就活事情を見たときに、日本の就活環境はかなり自由度が高いと私は感じました。個人的な意見ですが、日本の学生、特に文系の学生は学んだ専門知識を活かす仕事を希望するケースが少ないと感じます。そのような経験が、就活に直面した私に勇気を与えてくれました。
②早目に希望職種を絞って、就活をスピードアップ
早い段階での希望職種の決定は、私の就活をかなり加速させたと思います。私は周りに遅れを取って始めたということもあり、就活開始早々に「新しいことに挑戦」というテーマに従って、SEと建設関係の施工管理職の二つに絞りました。就活は情報収集(説明会やネットの資料)と自己表現(面接)の繰り返しなので、希望職種を限定するとそれら二つのうちの一つ、情報収集のスピードと質が格段に上がります。自身の就活を振り返ってみると、早い希望職種の確定は良いプランだったと思います。
③オンラインでの情報収集をフル活用。面接で伝えることは2つに絞る
多くの就活生は、コロナ禍の影響でオンラインがメインとなった就活に関して、ネガティブなイメージを持っていると思います。ただ、私が経験した就活はやりやすいものでした。企業側も今まで対面で伝えていたことを、オンライン説明会やweb動画を通じて伝える形になったので、インターネットから得られる情報量が一気に増えました。また、就活生からしても、真夏の暑い時期にスーツを着て都市部を動き回る必要がなくなった。無駄に体力を使わずに一日中就活に集中することができるので、大きなメリットがあると感じました。
一方、オンライン就活でやりづらいのは面接です。自分がどのような人間であるかを伝えるには、やはり対面での会話に勝るものは無いと感じました。そんな中で未経験の職種を希望した私は、オンライン面接の経験が全くないことを面接官に伝えていました。その上で、「自分の性格がどのようにその職で活きるのか」と「在学中に自らの関心に従って挑戦した経験」の二つをしっかり伝えることを心がけました。人事の方には、後者が主に評価してもらえたのだと勝手に感じています。
私の就活は、新しい環境に遅れて参加して、新しい職種を希望するというものでした。ただし、最後にはいい結果が出たと思います。自信を持って自らの行動を決定することは、就活生にとって大事なスタンスだと思います。心と体の健康第一で頑張ってほしいですね。