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社会課題解決とビジネスを両立させる、新しい事業モデル「Fujitsu Uvance」。その中身を新入社員が解説します。

皆さん、こんにちは!富士通新入社員の杉崎です。

富士通の企業研究をされている方であれば、おそらく「Fujitsu Uvance」という言葉を最近よく耳にするのではないでしょうか。

「Fujitsu Uvanceってよく聞くけど、実際どんなものなの?」
「言葉はよく聞くけど、具体的に何がスゴいの?」
私も入社前にそう思っていました。ですので今回は、皆さんにも分かりやすく解説していきたいと思います。

この記事を読めば、モヤモヤがきっとスッキリするはず。
一緒にFujitsu Uvanceの世界を覗いてみましょう!


第1章:Fujitsu Uvanceって実は「事業モデル」だった?

「Fujitsu Uvanceって、一体ナニ?」
ブランド名? サービス名? 実は、ちょっと違います。
2021年に発表されたFujitsu Uvanceは、富士通が2030年を見据えて打ち出した、新しい事業モデルなのです。

「え、事業モデルって?どういうこと?」

簡単に言うと、企業がどのようにお金を稼いでいくのか、その仕組みのことです。 Fujitsu Uvanceは、富士通が目指す未来を実現するための、まさに道標であり、時代や環境の変化に合わせて、日々進化し続けるものなのです。

第2章:どんな事業モデル? ~Fujitsu Uvance誕生秘話~

2-1 サステナビリティで未来を拓く

富士通を取り巻く環境は、今、大きく変化しています。
SIビジネス*だけでは、将来の成長が難しい状況に…。

そこで生まれたのが、Fujitsu Uvanceです。

2030年を見据え、ビジネスの成長とサステナビリティ(持続性)の両立を目指す、新しい事業モデルなのです。

「なぜサステナビリティなのか?」

地球温暖化や資源枯渇など、世界には解決すべき課題がたくさんあります。富士通は、企業が社会課題の解決に貢献する時代が来たと考えています。

社会課題の解決を通じて、サステナブルな世界を目指しているのです。

「サステナビリティって、儲かるの?」

そう思われた方もいるかもしれません。

実は、そこには大きなビジネスチャンスが眠っています。企業がサステナビリティに取り組むことで生まれる「SX**市場」は、これからどんどん成長していくと予想されています。富士通は、いち早くこの市場に参入し、ビジネスチャンスを掴もうとしているのです。

*SIビジネス: SIは「システム・インテグレーション」の略。お客様のニーズに合わせて、様々なシステムを組み合わせ、最適なシステムを構築すること。

**SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション): 社会のサステナビリティと企業のサステナビリティを同期化させ、そのために必要な経営・事業変革のこと。(経済産業省 SX研究会の「伊藤レポート」より)

2-2 サステナビリティ領域の課題に取り組む

Fujitsu Uvanceの事業モデルは、SIビジネスとは大きく異なり、オファリングという言葉がキーワードになります。

SIビジネスでは、お客様が「こんなシステムが欲しい」と明確な要望を伝えてきて、それに基づいてシステムを構築しています。

一方、Uvanceが扱うのは、環境問題や社会問題といった、お客様自身もまだよくわからない、新しい領域であるサステナビリティです。

「サステナビリティって具体的に何をすればいいの?」

お客様自身も答えを持っていない、むしろ課題すら認識していない… そんな状況も少なくありません。

富士通は、Uvanceを通して、お客様が抱えるサステナビリティに関する課題に対して、解決策を積極的に提案しています。 お客様との共同開発、標準化、クラウド提供など、SIビジネスとは異なる特徴を持つ、それがオファリング(解決策の提供)なのです。

2-3 Uvanceがお客様と富士通にもたらすメリットとは

Uvanceは、お客様と富士通の双方にとってメリットのある、Win-Winなビジネスモデルです。

Uvanceがお客様にもたらすメリット
●世界で通用する解決策を実践: 環境問題の解決策は、世界共通です。Uvanceなら、世界で認められた方法(ベストプラクティス)を導入できます。
●時間短縮でスピーディーに解決:問題解決の方法を一から探すのは大変ですが、Uvanceなら、すでに効果が実証された方法をすぐに使えるので、時間も手間も節約できます。

Uvanceが富士通にもたらすメリット
●ITエンジニア不足の解消:Uvanceで使うシステムは、ある程度決まったパターンで作れるため、少数のエンジニアでも開発が可能です。
●長く続く安定収入:Uvanceは、システムを売って終わりではなく、使い続けてもらうことで、毎月料金が発生する仕組みです。だから、安定した収入が見込めます。
●お客様との関係性の継続:Uvanceは、上記によりお客様と継続的な関係になるので、よりお客様の事業の成功に貢献することができます。

第3章:Uvanceの心臓部“リカーリングビジネス”って?~実は身近なビジネスモデル!?~

3-1 リカーリングビジネスのメリット~お客様も富士通も嬉しいことだらけ~

「リカーリングビジネス」という言葉を聞いたことありますか?

SIビジネスは、システムを開発して納品したらそこで終わり、という「売り切り型」のビジネスモデルが一般的です。

一方、Uvanceが採用している「リカーリング(Recurring:繰り返される)ビジネス」は、毎月の利用料をいただく「サブスクリプション型」のビジネスモデルです。

例えば、NetflixやSpotifyなどの動画配信サービスや音楽配信サービスも、このリカーリングビジネスのひとつですね。

では、リカーリングビジネスによって、どんな良いことがあるのでしょうか?

お客様側のメリット
●常に最新バージョン:スマホのOSが自動でアップデートされるように、Uvanceのシステムも常に最新の状態にアップデートされます。
●柔軟なサービス変更:「もっとこんな機能が欲しい」と思ったら、必要なサービスを必要な時に追加したり、変更したりできます。
●運用はお任せ:システムの管理やトラブル対応は富士通が責任を持って行うので、お客様企業は安心して本来の業務に集中できます。

富士通側のメリット
●安定収入で安心:毎月安定した収入が見込めるので、長期的な事業計画が立てやすく、安心して新しい技術開発などに取り組めます。
●お客様との長期的なお付き合い:長いお付き合いを通じて、お客様企業のニーズを深く理解し、より良いサービス開発に繋げられます。

3-2 バリューベースプライシング~価値に見合った価格設定~

Uvanceでは、「バリューベースプライシング」という考え方も導入しています。

SIビジネスでは、「このシステムを作るのに、何時間かかったから、いくらです」というように、開発にかかったコストをベースに価格を決めることが一般的です。

しかし、Uvanceでは、「このシステムを導入することで、お客様企業の売り上げがどれくらいアップするか」「コストをどれくらい削減できるか」といった、お客様にもたらされる価値を基準に価格を設定します。 お客様にとって本当に価値のあるサービスを提供することで、満足度を高めて長期的な関係を築くことを目指しているのです。

第4章 Uvanceを形成する、その他の要素とは?

「クロスインダストリー」という言葉、聞いたことありますか?

日本語で「業種横断」という意味を持つこの言葉は、実はUvanceにとって非常に重要なテーマです。

なぜUvanceは業種横断的な取り組みを進めているのでしょうか? それは、社会課題が複雑で、単一の業界や企業だけでは解決できないからです。例えば、地球温暖化や医療費の増加といった社会課題は、一つの会社だけで解決できるものではありません。環境問題なら、企業だけでなく、政府や個人が協力して取り組む必要がありますし、医療費問題なら、病院だけでなく、製薬会社や保険会社なども連携が必要になります。

Uvanceは、まさにこのような「色々な分野の企業や組織が力を合わせて、社会課題を解決する」ことを目指しています。これがクロスインダストリーと呼ばれる考え方です。

しかも、Uvanceは社会課題を解決するだけでなく、新しいビジネスチャンスを生み出す可能性も秘めているんです。 例えば、富士通が開発した電子カルテは、病院だけでなく、地域医療や創薬など、様々な分野で活用できる可能性があります。さらに、健康データと買い物データなどを組み合わせれば、個人の健康状態や好みに合わせた商品やサービスを提供することもできます。

このように、Uvanceは、色々な分野の企業や組織がデータを共有し、連携することで、社会に役立つ新しいサービスを生み出そうとしているのです。

もちろん、色々な企業や組織が協力して取り組むのは、簡単ではありません。しかし、富士通は長年培ってきた経験や技術を活かして、社会の未来を描き、色々な企業や組織を巻き込みながら、Uvanceを成功させたいと考えています。

Uvanceは、社会課題解決とビジネスチャンスを同時に実現できる、まさに未来の取り組みと言えるでしょう。

まとめ

 この記事では、富士通の新規事業モデル「Fujitsu Uvance」について、解説しました!

Uvanceは、お客様の課題解決を支援し、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。サステナビリティ領域における課題解決を、お客様と共に実現していくための「オファリング」や、安定した収益を生み出す「リカーリングビジネス」、そして様々な業界を巻き込む「クロスインダストリー」といった要素が、Uvanceを形作っています。

Uvanceは、社会課題解決とビジネス成長を同時に実現できる、まさに未来へ向けた取り組みと言えるでしょう。社会全体が持続可能な発展を遂げるために、Uvanceは重要な役割を担っていくと確信しています!!

もしももっと詳しく知りたいという方は、FujitsuUvance公式サイトなどから是非調べてみてください!


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