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上下肢障がいのあるSEの働き方と最先端オフィス紹介@Uvance Kawasaki Tower

今回は、神奈川県川崎市にある富士通グループの最先端オフィス「Fujitsu Uvance Kawasaki Tower(通称:UKT)」にやってきました。
“上下肢障がいのあるSE職の社員”と“その上司の方”と一緒に、実際にオフィスを回りながら、普段の働き方やオフィス内部についてご紹介します!


Q.自己紹介をお願いできますか。

星野さん:富士通株式会社クロスインダストリーソリューション事業本部に所属している星野です。入社9年目で現在の部署での業務は7年目となります。

職種はSEです。業務内容としては、お客様のDX加速のためのデータプラットフォーム構築を担当しており、その中でもクラウドを活用したデータ基盤の構築のリード、プロジェクトマネジメントを担当しています。
障がい内容としては、左半身の麻痺(上下肢)があり、PC等は右手で操作しながら日々業務を行っています。

山野さん(星野さん上司):同じくクロスインダストリーソリューション事業本部の山野です。星野さんと一緒に建設業のお客様のDXを進めています。

星野さんの上司になったのは2023年からですが、実は2016年から2020年まで不動産業のデータ利活用プロジェクトの仲間でした。その頃から自ら考え仕事を完遂してくれる優秀なエンジニアだと信頼を置いています。

星野さん(写真左)と上司の山野マネージャー(写真右)

まずは、星野さんへ質問です。

Q.入社のきっかけを教えてください。

父親が情報システム関連の仕事をしていた影響で、中学生の頃からコンピュータに触れる機会が多く、就職活動中はSIer中心に探していました。
その中で、当時スーパーコンピュータの「京」(がトレンドになっていたこともあり、富士通の社名を見聞きする機会が多くありました。それがきっかけで興味を持ち、ハードウェアからソフトウェアまで一気通貫で提案・開発が出来ることに強みを感じて、富士通を志望したのです。

その後、まずは障がいのある学生向けの採用イベントに参加して、実際に働いている方の話をお聞きして働くイメージを深めて行きました。また、本業のビジネスだけでなく陸上や女子バスケ・アメフトなどスポーツ関連の活動にも力を入れていることも魅力に感じ、志望度が高まりました。

Q.普段の働き方を教えてください。

普段はお客様向けにデータ基盤を構築するプロジェクトの方針検討、進捗管理や顧客折衝を中心に行っています。

基本はテレワーク(在宅)でオンラインミーティングに参加し、週1~2回お客様先に訪問して打合せ等に参加しています。また、事務所(Fujitsu Uvance Kawasaki Tower)へは2~3カ月に1度の頻度で、社内的な書類手続きや来客対応時に出社しています。

インタビューに答える星野さん

Q.テレワークとオフィス出社の良いところをそれぞれ教えてください。

▼テレワークのとき
主に自宅でのテレワークがほとんどなので、通勤時の移動が必要ないところが一番良いところです。移動のために掛かっていた時間を作業や打合せに充てられるため、効率的に仕事ができます。

▼オフィス出社
テレワークが主流となったいま、相手の表情やその場の雰囲気などを直接感じながらコミュニケーションを取ったり、仕事の合間で雑談などができるところがオフィス出社の良さだと改めて感じています。

オフィスに備わっているスマートマルシェ(お菓子などの無人販売)や無料のコーヒーマシンも利用し、休憩を挟みながらメリハリをつけて仕事をしています。

各フロアにスマートマルシェと呼ばれるお菓子や食品などの無人販売や 無料で使用できるコーヒーマシンがある

Q.オフィス出社時に苦労している点があれば教えてください。

障がいの特性上、通勤時につまずいて転びそうになることが時々あります。それ以外は、オフィス内のバリアフリー化も進んでいるため苦労している点は特にありません。

出社時の星野さん、公共交通機関を利用し介助なしで通勤している

Q.オフィス(UKT)の良いところを教えてください。

JR川崎駅から徒歩5分程度とアクセスもよく、新しい事務所のため内装や設備も整っており、とても働きやすい環境です。また、周辺には商業施設や飲食店も多くあり、業務終了後に買い物をしたり、仕事仲間と飲み会をしたりするのにも便利です。

<執務エリア>

執務エリア内は通路が広めになっており、車椅子での移動も可能
基本的に床は段差が無くフラットになっている
高さ調節が可能なデスクも備わっており、車いすや、その他いろんな姿勢で仕事ができる

Q.オフィス(UKT)のおすすめスポットを教えてください。

屋上からの景色が壮観です。

お客様が訪問された際によく案内しますが、多摩川を一望できて、羽田空港も見えるので、飛行機が飛んでいくところなども見放題です。

また、「Dog Office」(※)というペットの犬と一緒に仕事ができるスペースもあります。今は犬を飼ってはいませんが、今後機会があれば是非利用したいと思っています。

屋上からの景色
東京や千葉方面が見え、多摩川も一望できる

(※)Dog Officeについては以下の記事で詳しくご紹介をしております!

星野さんの上司である、山野マネージャーへ質問です。

Q.星野さんと共に行動する際に心掛けていることや、サポートをしていることはありますか?

初めて星野さんと仕事をした当時、私自身障がいがある方と一緒に行動したことがなかったので、移動中に「荷物大丈夫かな」「歩くスピード速すぎないかな」と気にしたことはありました。ですが、星野さんはなんでもご自身でやられていたので段々と気にならなくなりました。

最近はテレワーク主体になったので、普段は星野さんに障がいがあることを忘れています。お客様先や事務所に行く際に一緒になることがありますが、申し訳ないくらい何も気にしてはいないです。

インタビューに答える山野マネージャー

Q.上司として、普段から心がけていることは何ですか?

障がいがあるからというわけではないですが、困ったこと、手伝って欲しいこと、聞いて欲しいことがあったら、ちゃんと伝えていただきたいと思っています。

そのための工夫として、ペアプログラミングで作業する体制の構築や雑談用のチャットを作って、メンバー間の情報交換をしやすくするなど、コミュニケーションしやすい雰囲気・チーム作りを心がけています。

新しく仲間になる人たちへのメッセージ

Q.新しく仲間になる人たちへのメッセージをお願いします。

(星野さん)
富士通ではやりたいことに挑戦できる場が用意されています。
障がいによってできること、できないことがあると思います。一人ひとりに合わせ、必要な配慮が得られる環境も整っています。
社会をより良いものにしていくという富士通のパーパスのもとで、「共にチャレンジしたい」という想いを持てれば、ぜひ仲間になっていただきたいです。

(山野マネージャー)
障がいの有無に関わらず、富士通はチャレンジする仲間を歓迎します。
多様な視点や才能を持つ一人ひとりが「やりたいこと」「なりたい姿」に向かってチャレンジすることが富士通を動かします。ぜひあなたの「できること」「やりたいこと」をアピールしてください。

富士通のインクルーシブな職場には一緒に歩いてくれる仲間、助け合える仲間がいます。


以下からはオフィス設備の紹介になります。
こちらも併せてご覧ください!


Appendix ~オフィス設備のご紹介~

<エントランス/セキュリティーゲート>

2階エントランスホール
エントランスには多数のセキュリティーゲートを設置
ゲートも幅広く、車いすで通ることも可能
セキュリティーゲートでの個人認証の様子
社員は自身の「従業員証」または「手のひら」をかざすことによって入退館が可能に

<執務エリア>

執務エリア内には様々なタイプの席を用意
上記は対面型のボックス席
横に長いソファタイプの座席
執務エリア全体がフリーアドレスのため、好きな席に座り備え付けのモニターも自由に使いながら業務が可能
各フロアに多目的トイレを設置

<食堂/カフェ>

光がよく届き緑が映えるオシャレな食堂
カフェも併設されており、看板メニューのプリンはいつも大人気(ランチタイム以外はワークスペースや懇親会会場として利用可能)

<ヘルスキーピングルーム>

従業員の福利厚生として、各地域の拠点にヘルスキーピングルームを設置
30分 500円であん摩・マッサージ・指圧師の国家資格を持つ視覚障がいのある社員のマッサージを受けられる
ヘルスキーパーの南さん(左)が星野さん(右)をマッサージ中
南さんは「ご利用の方々お一人おひとりにあった施術を提供できるよう研鑽や工夫行い、時としてヘルスキーパー間で情報交換や相談しながら施術をしています。マッサージ後に社員の皆さまが「スッキリした」「楽になった」とおっしゃって笑顔になる、その時に嬉しさとやりがいを感じます」と答えました


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